Proton Lumo 2.0とは
Lumo 2.0 のプライバシー設計
Proton Lumo 2.0とは、メールやVPNで知られるスイスのProtonが提供する、プライバシー保護に特化したAIアシスタントの新版です。「便利さと引き換えに会話が読まれる」ことを避けたい人に向けた設計が最大の特徴で、今回のアップデートでは性能も大きく伸びました。自国・自陣営で完結するAIの流れは、主権AI(Apertus)とは の解説記事もあわせてご覧ください。
スイス法・ゼロアクセス暗号・欧州インフラ
Lumo 2.0の土台は、徹底したプライバシー設計です。スイスのプライバシー法とゼロアクセス暗号で守られ、Protonの欧州インフラ上で動きます。 ゼロアクセス暗号とは、提供元であるProton自身も保存された中身を読めない方式のことです。
"protected by Swiss privacy laws and zero-access encryption" / "it runs on Proton's fully European infrastructure" — Lumo 2.0 発表本文より
会話がAIの学習に使われたり、外部に渡ったりすることを避けたい業務では、この「読めない前提」の設計がそのまま安心材料になります。
利用者は1,000万人超
プライバシー特化という尖った位置づけながら、利用は広がっています。Protonは、Lumoを使い始めた人が1,000万人を超えたとしています。
"more than 10 million people have started using it" — Lumo 2.0 発表本文より
プライバシーを守りながら実用的に使えるAIへの需要が、着実に存在することを示す数字だといえます。
知能スコアの大幅向上
Artificial Analysis Intelligence Index のスコア
数値はProton公式ブログ掲載値。高いほど高性能。出典: Proton公式ブログ。
プライバシーだけでなく、地力も大きく上がりました。独立系の評価指標を使った数字で、その伸びを確認します。
独立指標で15から51へ
性能の向上は、第三者の指標ではっきり表れています。独立系のArtificial Analysis Intelligence Indexで、Lumo 2.0 Maxは51、Lumo 2.0 Liteは34を記録しました。旧Lumo 1.4は15だったため、Maxは240%、Liteは127%高いスコアです。
"Lumo 1.4 scores 15, Lumo 2.0 Lite scores 34, Lumo 2.0 Max scores 51" / "Lumo 2.0 Lite scores 127% higher than Lumo 1.4, and Lumo 2.0 Max scores 240% higher." — Lumo 2.0 性能セクションより
自前の指標ではなく外部の共通指標での数字のため、伸びの説得力が高いのが特徴です。
他モデルとの比較は報道ベース
他のAIとの比較については、慎重に見る必要があります。GIGAZINEなどの海外メディアは、Lumo 2.0 MaxがClaude Sonnet 4.6のスコア(44)を上回ると報じていますが、この比較はProtonの公式ブログには記載されていません。 公式が明示しているのは、あくまで自社モデル間(1.4→2.0)の伸びです。Claude側の全体像はClaude(クロード)とは の解説記事で整理しています。
新機能と使いどころ
Lumo 2.0 で加わった主な機能
性能の底上げに加えて、使える機能そのものも広がりました。何ができるようになったのかを整理します。
2つの推論モード・画像・文脈2倍
新機能は、実用面での使い勝手を押し上げるものが中心です。用途に応じて選べる「Fast」(速度重視)と「Thinking」(複雑な多段推論向け)の2つの推論モードに加え、画像の生成・編集・分析、そして文脈長の2倍化が加わりました。
"Fast prioritizes speed and Thinking is optimized for more complex, multi-step reasoning" / "upload an image to analyze, create visuals from a prompt or a rough sketch, or edit" / "The context window is now twice as large" — Lumo 2.0 新機能より
軽い質問はFast、じっくり考えさせたい作業はThinking、と切り替えられるため、速さと精度を場面ごとに使い分けられます。
プライバシー重視の使いどころ
Lumo 2.0が向くのは、扱う内容を外に出したくない作業です。契約書や社内資料、個人情報を含むやり取りなど、一般的なAIサービスに渡すのをためらう内容でも、読まれない前提の設計なら相談しやすくなります。手元で完結させたい場合の選択肢としては、ローカルLLMの実務活用ガイドも比較対象になります。
まとめると、Lumo 2.0は「プライバシーを守りながら、実用に足る知能に届いた」ことが最大の進歩です。プライバシーと性能はトレードオフになりがちですが、その両立を外部指標の数字で示した点に意味があります。
資料をLumoのようなAIに渡すときは、あらかじめWebページをMarkdown形式に整えておくと、構造が保たれて読み取りの精度が上がりやすくなります。



